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うまく纏まろうとする世界に叛旗を翻せ
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台風が来ていた。
風は強く雨は横殴り。

こんな日の商業施設は
それはそれは人だらけ。

出産祝いを探すには
最高の悪条件。


この商業施設を四時間歩くも、
めぼしいものは見つからず、
かなり遠くの商業施設を
めざし、移動する。

その商業施設の五百メートルくらい
から、入るまで一時間かかる奇跡。

そこで二時間うろつき、
やっとめぼしいものを見つける。

時間は午後6時になるかならないか。
朝、10時すぎからの戦いの終わり。


台風は、温帯低気圧になったらしいが、
相変わらずの強風と大雨。


帰りのフロントガラスはワイパーと
激しいつばぜり合いをして、
視界は30メートルもないぐらいか。

国道と国道が交わる信号が
右折矢印をしめし、一番前のこの車が、
右折する。

右折先は、陸橋の終わりと合流する側道。
陸橋の終わりあたりには、1時間に
一度くらいしか止まらないバス停があり、
こんな雨でも、二人ぐらい立っている
ように見えた。
車は普通に加速する。



その時だった。
フロントガラスの左側に、
バス停に居たはずの人間が、現れた!


とっさにフルブレーキとクラクション、
ABSが働くが、かすかに右に切れた
ハンドルを笑うように車体は、
氷上のカーリングストーンのごとく、
見事に滑ってゆく。
その左を傘をさした奴が過ぎてゆくが、
幸い、かすかに切れたハンドルの
おかげで、傘にすら当たらず、タイヤの
摩擦が地面をとらえ、車は止まる。

嫁は突然の事で、パニックになる。


横断歩道なんてない。
そいつがわたる先は、陸橋の終わりで、
その先は車線が六車線もある大通りで、
この視界のない状況じゃなくても、
わたるには命がけだ。


パワーウインドウを下げ、
雨が降るそそぐ中、
嫁にいつも止められる行為を
止められなかった。


「てめぇ(怒)
この野郎!!」



頭を出して、どなった後方にいた野郎は、
傘をトトロの様に持ち、陸橋の終わりに
乗っかりながら、
こっちの会話も成り立たないように


「おい! おい!
  おい! おい!」


大雨でも聞こえる、高らかな叫び、
目は、なにかにのりつかれたように、
真ん丸と見開き、完全に行っていた…



本当は、降りて行って車に乗せてある、
ハンドルロックを握って、その糞野郎を
有無を云わせずボッコボコに殴り倒して、
やりたいぐらい、頭に来たが、
嫁がすぐに止めたのもあったが、
心の隅に、バス停にもう一人居た事を、
思い出し、もし仲間だったら、
そいつに意識をとられてる間に、
前に回られたら、どうにもならないと、
とっさに考え、憎らしいが、
パワーウインドウを上げ、その場を去った。


いろんな人にこの話をして、


当たり屋か、薬をしていたか、
なにかを誇示するためにしたのかは、
わからないが、結構生きてるが、
初めての経験だった。


もう一度、やられて、もし自分が一人で
乗ってたら、今度は冷静でいられるかは、
甚だ疑問だ。



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